源さんが行く141
どうも、しょうさんの息子のゲンです。
原始謾筆風土年表(げんしまんぴつふどねんぴょう)とは
江戸時代の下北地域の政治・経済・文化を、近江出身で大畑にて商業に従事した村林家の二代目源助(通称)によってまとめられた記録です。
源さんの享和元年の記録その2、今回は前回の続きで、江戸からの日程を紹介していきます。
享和元年(1801)の記録・其の弐
【江戸からの行程】~佐井まで二十五泊の日程~
二月二十九日 江戸の千住発~草加で休み~粕壁(かすかべ)泊
三月一日 古河で休み~小山泊
二日 雀宮(すずめのみや)で休み~白沢(しらさわ、宇都宮市)泊
三日 喜連川(きづれがわ)で休み~大田原泊
四日 越堀で休み~白坂泊
一日逗留(滞在)
六日 矢吹で休み~須賀川泊
七日 本宮で休み~二本松泊
八日 福島で休み~桑折(こおり)泊
九日 白石で休み~大河原泊
十日 岩沼で休み~国分町泊
十一日 塩釜で休み~松島泊
十三日 古川で休み~築館泊
十四日 金成で休み~一関泊
十五日 前沢で休み~水沢泊
十六日 黒沢尻で休み~花巻泊
十八日 渋民で休み~五戸泊
十九日 小繋で休み~一戸泊
二十日 三戸で休み~五戸泊
二十一日 七戸で休み~野辺地泊
二十二日 有戸で休み~横浜泊
二十三日 中野沢で休み~田名部泊
二十四日 大畑で休み~異国間泊
二十五日 大間で休み~佐井泊
人数は、上士(じょうし)十七人、下士(かし)三十一人、率いる馬一匹。
休憩、宿泊場所は手狭でも構わないので、できるだけ一つ宿に割り振ってほしい。
決して下宿*1に分けることはしないでほしい。
休憩、宿泊場所では一汁一菜の粗食でよい。
くれぐれも無駄なご馳走はお断りする。
別紙、印鑑のある書類一枚ずつを人馬の継ぎ立て宿駅ごとに受け取り、先触れの印鑑と照合して差し出すこと。
もしも不測の事態が生じ、通行予定に変更のある場合には、新たに我らの印形を継ぎ立ててやるので、この印鑑のない者には絶対に人馬を提供しないように。
この場合の人馬の費用の支払いについては、下記の三人が担当する。
鑑礼(許可証)と引き換えに賃金を受け取るように。
酉二月 天野右門、依田政右衛門、橋本文右衛門
へ つづく
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*1:したやど=大名などが本陣に泊まった場合、家臣達の宿泊する宿