源さんが行く140
どうも、しょうさんの息子のゲンです。
原始謾筆風土年表(げんしまんぴつふどねんぴょう)とは
江戸時代の下北地域の政治・経済・文化を、近江出身で大畑にて商業に従事した村林家の二代目源助(通称)によってまとめられた記録です。
源さんの記録は享和元年に入っていきます。
享和元年(1801)の記録・其の壱
■幕府の御朱印の写しを遣わす。その趣盲をくみ取るように。
二月 松平信濃守(忠明)
人足八人、馬八匹、江戸より蝦夷地までの、彼の地の御用の期間、幾度も必要な時にこれを提供するように。
これは、蝦夷地取締に出向く江戸幕府松平信濃守より下された命令である。
享和元年二月 右宿中
一、
人足八人、馬八匹、賃人足三十五人、賃馬十匹、合計で人足四十三人、馬十八匹。
その内訳は長持人棹六人、具足持二人、道具持二人、弓持一人、長傘一人、挟み箱二人、口付一人、沓籠一人、両掛箱一荷二人、乗掛駕籠二人、合羽(かっぱ)籠三荷三人、提灯籠一人、竹馬三荷三人、具足一荷一人、茶弁当一人、駕籠一挺三人、持槍一人、駕籠三挺六人、供槍一人、持夫*1一人。
右は、松平信濃守が蝦夷地御用のため、明日二月二十九日、江戸を出発されそれぞれの地をお通りになられるので、書面に記される人馬を滞りなく手配、準備するようにとの命令である。
もっとも都合により予定通りにならなかった場合にも、定めたとおりの賃金は払うので受け取り、賃金未払いの人馬を提供することの決してないようにしなさい。
また、川渡などがある場合は、必ず前の宿駅でその旨を申し出差支えのないよう取り計らいなさい。
この先触れは、取り急ぎ佐井まで向かい、折り返すものである。
へ つづく
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*1:もちぶ=にかつぎ