源さんが行く99
どうも、しょうさんの息子のゲンです。
原始謾筆風土年表(げんしまんぴつふどねんぴょう)とは
江戸時代の下北地域の政治・経済・文化を、近江出身で大畑にて商業に従事した村林家の二代目源助(通称)によってまとめられた記録です。
第七集は、寛政十年の年末にある講談師が語った「太閤真顕記」(たいこうしんげんき)を源さんが記録しているので、その講談師の話から始めてみたいと思います。
寛政十年(1798)の記録「太閤真顕紀」其の壱
吉田一甫門の一光と称する者が、『太閤真顕記』を語った。
―そもそも豊臣秀吉は知略に富み、常識を超えた抜群の大将である。
度量の広さにおいても名君といえよう。
城を攻め、敵を追い落とすこと、岩で卵をつぶすが如くである。
また、人心をなびかせる様は、強風が草木をなぎ倒すが如くだ。
豊臣秀吉は、初代の北条氏綱(うじつな)から五代にわたって繁栄をきわめて関八州に勢力をふるった小田原北条氏をも易々と滅ぼし、天下統一の偉業を成し遂げた。
応仁の乱から百二十余年、一日たりともいくさの絶えなかったこの国の六十余州が、初めて平穏な日々になったことを人々は喜び賞賛した。
秀吉はそればかりでなく、朝鮮出兵をも行い、大明国(だいみんこく)に国威(こくい)を示したのである。
へつづく
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