こめいがねんど

むつ市大畑町と東津軽郡蓬田村から青森県の歴史や記録を紹介する歴史探求ブログ

源さんが行く59

【送料無料】海峡サーモン 特選切身5種10切セット (西京味噌漬/吟醸粕漬/塩麹漬/甘塩味/生切身) 純国産 計920g 冷凍/津軽海峡/サーモン/通販/お取り寄せ/ご贈答/贈り物/ギフト/おせち/お歳暮/お年賀/寒中見舞い

価格:4,526円
(2020/1/18 10:02時点)
感想(0件)

f:id:komeikanendo:20200117205954j:plain


どうも、しょうさんの息子のゲンです。

 

 原始謾筆風土年表(げんしまんぴつふどねんぴょう)とは

  江戸時代の下北地域の政治・経済・文化を、近江出身で大畑にて商業に従事した村林家の二代目源助(通称)によってまとめられた記録です。

 

 寛政五年の記録の続き、それからのラクスマンの話になります。

 

寛政五年(1793年)の記録・其の参 

 去年(寛政四年)から根室に滞在していたロシア人(ラクスマン)たちが(二艘の)船で箱館に向かうことになり、根室を出航した。

(二艘のうちの一艘が航路を外れて)東通村岩谷部落の沖に仮碇泊した。

そして「水を補給したい」とボートで陸に上がり密かに一晩を過ごし、翌朝早くにここを出航し、目的地の箱館へ入った。

 

(このロシア船への対応のために)江戸幕府から御目付三百石の石川将監忠房と西丸(にしのまる)目付千三百石の村上大學義礼の主従五十人ずつ。また、御徒(おかち)目付の後藤十治郎、岩瀬直右衛門、松田十右衛門、さらに去年から箱館に出向いている二人と合わせて主従五人ずつ。他に御普請役や御小人目付の主従二人、三人ずつと、総計二百人が松前に渡った。

 

 南部藩からは梁田(やなた)荘右衛門、桐生木右衛門、赤貝治郎右衛門、玉山貞右衛門、伊藤処左衛門、蟇目(ひきめ)茂右衛門、毛馬内、佐馬内、久慈らの総勢三百人。

 津軽藩からも弱冠*1剛力の山田強太郎、斥候*2の野呂登ら二百人が、松前藩に加勢しようと、三厩から北海道に渡り松前城府に馳せ参じた。

 

ロシア人たちは、箱館から陸路を松前に向かい、書翰(しょかん)とラシャ*3、ビロード、猩々緋*4、甘藷*5、等を幕府に献上した。

応対は六月二十六、七、八日の三日間行われた。

 

信牌*6

「爾(なんじ)らに流す旨を承諾して長崎に至らんといえども、キリシタンの教えは我が国の大禁なり。

その義および器物書冊をも持ち渡すなかれ。

必ず害せらるることならん。

この旨よく悟道*7して長崎に至り、この子細、告訴すべし。

猶(なお)研究して上陸を許すべきなり。

それがためこの帳を与ふる事、しか也。

両監察 姓名 花押 」

 

 我が国(幕府)からは、八貫目の薙刀なぎなた)二振(ふたふり)、米三百俵。諸家(松前藩南部藩津軽藩)からは麦俵を贈与した。

ロシア人たちは六月三十日、松前を出発し、箱館で風待ちして八月上旬には出航した。

 

f:id:komeikanendo:20200120221406j:plain

源さんが行く60 - こめいがねんど

つづく

 

 

最初から読み直したい方は

源さんが行く01 - こめいがねんど

 

第二集の最初から読みたい方は

源さんが行く14 - こめいがねんど

 

第三集の最初から読みたい方は

源さんが行く39 - こめいがねんど

 

*1:じゃっかん=年若い

*2:源さんはモノミとルビ。敵軍の様子を探る兵

*3:羊毛の厚地の毛織物

*4:しょうじょうひ=深紅の舶来の毛織物

*5:かんしょ=砂糖

*6:しんぱい=長崎に来航する外国船に対しあらかじめ交付された貿易許可書

*7:ごどう=さとり