プロレスと世間
お世話になっております、シヨウx3です。
前田日明氏の「日本人はもっと幸せになっていいはずだ」という本を読みました。
大東亜戦争での日本軍大本営の偏った考え方から始まって、アメリカとの関係や、中国との関係、未だに残る官僚の大本営的思考と無責任さ。もう数年で起こるといわれている南海トラフ地震への政府の無対策さ、メディアの噓…。
テレビをほとんど見ない世間ズレしている私には、前田アニキが書いたこの本は、衝撃的な内容でした。
プロレスファンである私は、You Tubeの前田日明チャンネルはほぼ全て見ていて、対談などで見せる博識なところに、(エッそんなことまで知ってんの⁈)と毎回のように驚かされています。特にリングスなどの団体を立ち上げた経験から来る【都市伝説】シリーズが、実体験をもとに語っていて、真実味があって好きです。
私はこの本を読み終わった後、何故か中学生時代の友達の一言を思い出しました。
その友達の伯父さんが東京でスポーツ新聞社に勤めていて、スポーツ紙の一面にプロレスの写真が載る際の裏話を話してくれたのですが、
「新聞に載っているプロレスの試合の写真は、ほぼ前日に撮っている。」
という話でした。
当時、長州ファンのプロレス小僧だった私は、彼が何を言っているのか訳が分からず、そんなことがあるはずはない‼とかなりキレた記憶があります。
でも今回、前田アニキのこの本を読むと、(プロレスのことはほとんど書いていませんが)なるほどなと思えます。
例えば有名なタイガー・ジェット・シンによるアントニオ猪木新宿伊勢丹襲撃事件。
本来なら街中で襲撃したのなら、ジェット・シンは捕まってもおかしくないところが、新日本プロレスに対する厳重注意で終わっていますが、あきらかにヤラセ的なメディアを使った演出です。
そして国民はみんな騙されて、タイガー・ジェット・シンって人はヤバい奴だとイメージを植えつけられたわけです。
善と悪をメディアを使った演出で国民を洗脳する。
数十年前、プロレスの暴露本がブームになり、それまで(それこそ洗脳されて)真剣勝負だと思っていたプロレスが、実はエンターテインメントだったんだと自分に言い聞かせながら、徐々にプロレスから遠ざかっていきました。
それでも完全に見なくなったわけではなく、プロレス週刊誌などは毎週のように目を通していて、だんだんそれぞれのプロレス団体が作っている所属選手同士の戦いのストーリー性が面白くなって、チョット距離を置いて観察しているような感じになりました。
まあプロレスに関しては、そういう見方もありますよって話ですが、世の中もその延長線上にあるんだなと思います。
「メディアに踊らされるな」とはいろんな人の口から出て耳にします。
言論の自由とは言っても、インタビューを受けて、出来上がってきたものが全然伝えたかったことの三分の一にもなってない、または全く違う内容になっているということも多々あるようです。
でも国民はそんな裏事情は知らないから、新聞や雑誌、テレビに出たものはすべて正しいと思い込んでいるので、その記事を鵜吞みにしてしまい、メディアが作ったイメージを摺り込ませてしまう。
怖いですね。
そしてYou Tube。
こちらはある程度規制はかかってはいますが、自分発信なので、ある意味大暴露番組と言っていいかもしれません。
あまりにも核心を突いたモノは消されてしまいます。
そして消されるということは、真実ということですね。
ネット上はその繰り返しです。
前田アニキは本の中の対談で
よく真剣勝負というけど、所詮はUFCだろうとプロレスだろうと真剣勝負はない。
あるのは戦場だけ。あとはみんなゲームです。
そのゲームのルールによってリング上の戦いの見方が変わってくる。
どんな世界を作りたいのかと考えたらルールを変えるしかない。
今の日本で言えば、法律かもしれないし、言語空間かもしれない。
ただし、その前に絶対的に必要なのがどんな世界を作りたいかってことです。
と言っています。
いろいろと、この本の中には考えさせられることが詰まっています。
是非読んでみてください。
※どうでもよいことですが、私はジャイアント馬場さんと誕生日が一緒で、前田アニキとは一日違いです。