よもぎたむらができるまで41
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どうも、しょうさんの息子のゲンです。
平泉を守るために退却し続ける泰衡。
頼朝軍との戦のクライマックスです。
奥州藤原氏・其の十五
退却を続ける泰衡は頼朝に書状を送っています。
義経をかくまったのは父・秀衡であり、自分は命令に従って義経を討った。
討伐されるような罪は犯していないので、御家人にしていただけないか。
といった内容だったそうです。
これもまた、陸奥を頼朝軍から守りたいという思いの現われです。
この書状に、返事を比内郡*1の辺りに送ってほしいと記したために、頼朝軍が比内に向けて追補に出ます。
居所を書いたのは、他の地域を荒らされないための策でした。
泰衡が本当に卑怯者であれば、自分の隠れ場所をわざわざ知らせるはずがありません。
泰衡は、百年かけて平泉がこしらえてきた理想の人間でした。
万人平等というのを清衡は言葉で語りましたが、泰衡は体で現しました。
何が大事なのか。
戦えば源氏の勢力を半減させ、一度は勝利を収めたかもしれませんが、その先にずっと朝廷との長い戦があることを考えれば、無意味であることを感じていたのだと思います。
平泉に仕えていた比内の河田次郎に泰衡は討たれます。
その首を頼朝に届けた河田次郎は、主君を裏切ったとして処刑されます。
頼朝は泰衡の首を、前九年合戦で義家が貞任の首にしたように、八寸釘を額に打ち込んでさらしました。
平泉を中心に営まれた百年の平和は、新たな勢力である鎌倉幕府によって終わらせられたのでした。
この後、幕府は東北地方各地に東国武士を派遣して、エミシと全く無関係な鎌倉幕府による支配が、東北北端(青森)にまで及ぶことになります。
また、この頃のいろいろな書物から、蝦夷(えみし)、俘囚といった言葉も姿を消していきます。
そして「蝦夷=エゾ」という北海道地方を指す言葉へ置き換わっていきます。
次回はいよいよ蓬田村がますます近くなる…といきたいところなのですが、
僕的に、なんか奥州藤原氏の結末が納得できません。
(仕組まれた結末みたいな…。)
世間一般には、義経という人は悲劇のヒーローのイメージがあるみたいですが、
実はこの人は裏で頼朝と繋がっていて、壮大な策略を兄弟二人で練っていて、
とうとう平泉を源氏の物にしてしまった影のボスなんじゃないかと思えてならないです。
その辺のところをチョットやっていきたいと思います。
へつづく
大畑町の古代 おおはたまちができるまで01
蝦夷の反乱 よもぎたむらができるまで10