こめいがねんど

むつ市大畑町と東津軽郡蓬田村から青森県の歴史や記録を紹介する歴史探求ブログ

よもぎたむらができるまで23

 

どうも、しょうさんの息子のゲンです。

 

後三年合戦に入る前に、実はもう一つ戦いがありました。

今回はその戦いにちょっと触れてみたいと思います。

 

延久蝦夷合戦

一般にはあまり知られてない戦いで

俗に延久二年北奥合戦または、延久蝦夷合戦と言われる戦いがあります。

 

これは延久二年(1070年)

陸奥守・源頼俊(よりとし)と清原真衡(さねひら)が

閉伊(へい)七村三徒衣會別島荒夷(えぞがわけしまのあらえびす)を攻略した戦いと言われています。

 

閉伊七村三徒が具体的にどこを指すかは不明ですが、

衣會別島荒夷は北海道と考えられていて、

この戦いにより清原氏の力は陸中海岸沿岸から青森県、北海道にまで及んだものと思われています。

 

なお、この戦いに源頼俊とともに登場する清原真衡という人物にはいろいろな説がありまして、

前九年合戦で活躍した清原兄弟の片方、武則の孫という説、

いやいや、そうではなく武則の息子・武貞の別名とする説、

武則自身を海道平氏*1として、その弟とする説

海道平氏出身で、武貞の娘婿とする説などがあり、どれも確定には至っておりません。

 

いずれにしても、この戦いの結果、清原氏青森県域、さらに北海道にまで影響力を持ったことは間違いないことのようです。

 

そしてその当主の座をめぐっておきるのが後三年合戦なのでした。

 

 (参考引用文献/古代史講義【戦乱篇】佐藤信編)

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そのころ、未来の蓬田村では

 

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 へ つづく

 

蓬田村の古代 よもぎたむらができるまで01

大畑町の古代 おおはたまちができるまで01

アイヌルーツ よもぎたむらができるまで04

蝦夷の反乱  よもぎたむらができるまで10

 

 

*1:陸奥国南部=現在のいわき市辺りを起源とされる一族。