源さんが行く174
お世話になっております、シヨウX3です。
原始謾筆風土年表(げんしまんぴつふどねんぴょう)とは
江戸時代の下北地域の政治・経済・文化を、近江出身で大畑にて商業に従事した村林家の二代目源助(通称)によってまとめられた記録です。
文化元年の記録・第6回、訴状のつづきです。
文化元年(1804)の記録・其の伍
恐れながら願い上げ奉り候こと(3)
一つ
大畑から下風呂へ行く場合は、通しで、途中の継立を行っておりません。
下風呂方面から来た場合の人馬の継立は一日から十日までが赤川村、十一日から三十日までが木野部村が行っております。
しかし、人夫についてはそのように実施してまいりましたが、両村には馬が一頭もいないので、やもう得ず大畑より詰め馬*1してまいりました。
そのため、お役人が異国間から出立される場合には間に合いますが、下風呂から出立される場合には赤川において大畑からの詰め馬が間に合わないこともあり苦慮致しておりました。
今後は、大畑からの詰め馬については両村の当番日に関係なく、下風呂出立の方々には木野部の部落で継立をしていただきたく存じます。
なおまた北通りの御配符*2には、特にきちんと「休む」「泊る」を書き記して下さるよう以前からお願いして参りました。
近年、大畑と下風呂の村境の問題からなにかと助け合いにヒビが入り、もしも何かあると御用に差し障りが生じかねないと気をもんでおります。
百姓どもが仲良くむつみあって御用を勤めさせたいと存じます。
どうかこの隣り合う村のいさかいをやめさせて、和合し服従するように、お取り計らい下さるようお願い申し上げます。
以上
九 月 検 断 (竹内)伝右衛門
宿 老 (堺)忠兵衛
宿 老 (村林)源助
和井内 平作 様(田名部代官)
三 輪 左司 様( 同 )
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