こめいがねんど

むつ市大畑町と東津軽郡蓬田村から青森県の歴史や記録を紹介する歴史探求ブログ

源さんが行く132

 

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どうも、しょうさんの息子のゲンです。

 

 原始謾筆風土年表(げんしまんぴつふどねんぴょう)とは

  江戸時代の下北地域の政治・経済・文化を、近江出身で大畑にて商業に従事した村林家の二代目源助(通称)によってまとめられた記録です。

 

源さんの記録、寛政十二年4になります。 

寛政十二年(1800)の記録・其の四

松前から根室に至る陸路は

福島知内泉沢箱館ー茅部ー長万部ー虻田ー有珠ー尾猿別*1室蘭幌別ー阿色ー白老ー糸井ー勇払牟佳津*2ー門別ー厚別ー新冠ー鷲瀬ノ内ー三石ー浦河ー牟久地ー烏屑別ー牟威嶋ー様似ー念仏坂、戒名坂は梯子や釣り縄で超えるー戸和別ー油駒の幌泉ー江礼藻*3ー正谷ー猿瑠牟*4ー瑠別ー戸勝の美籠では黒曜石*5が見つかるー猟虎川(楽古川)相辺嶋ー塔府威ー悠戸ー屋几内ー厚内ー白糠の星黒ー白糠ー釧路の尾田府斗蹶(おたのしけ)ー釧路ー別斜府ーこの辺りでは木や貝の化石が見つかるー昆布牟威(昆布森)ーこの辺りでは脂胆石*6が採掘されるー尾幌ー厚岸ー琵琶瀬ー霧多布ー貸皿牟威ー根室

そこから泥海状の海上十里を経てクナシリ島に至る。

四筋の潮流が西に流れる二里の海上を遠回りしてエトロフ島、さらにウルップ島へ至る。

 

根室より更に西別ー野付ー鯉桶ー標津ー伊茶仁ー忠類ー古多糠ー薫根別*7ー崎無異ー陸士別ー朱茂軽(春刈)ー羅臼ー戸軽別(もせかるべつ)ー留舎ー萌礼牛(もいれうし)ー志宇根志無井ー知床へ至る。

 

それより北の海岸の陸路は、

俱志朱麿ー減蹴ー畝別(うなべつ)ー遠音別ー斜里ー止別ー触桶ー浦安別ー藻琴ー網走ー野泥ー常呂ー塔府津ー湧別紋別ー呂曽左ー沙留ー輿部ー沢木ー雄武ー板井差ー箆石内ー砥附子ー枝幸ー箆石ー厚別ー宗谷に至る。 

 

そこから西海岸、

納寒府*8ー抜海ー天塩羽幌苫前留萌ー緒豹ー増毛ー厚田に至る。 

 

石狩川からは、

高島―岡茂感ー岩内ー弁慶岬ー太田ー熊石ー乙部江差上の国

 

それより南海岸で松前藩に至る。

また、箱館より蝦夷地との境の小安(おやす)、恵山岬より茅部に至る。

北海道周回の距離総数は四百二十里。

蝦夷地の名山としては尻別山羊蹄山)、赤野岳阿寒岳)、荒澗山。

大河は石狩川天塩川十勝川

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 ぐる~っと北海道を一周してみました。

 

源さんが行く133 - こめいがねんど

 へつづく

 

 

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*1:尾流川、おさるがわ

*2:むかわ

*3:襟裳、えりも

*4:猿留、さるる

*5:源さんはソンガラスとルビ

*6:化石燃料

*7:薫別、くんねべつ

*8:のさっぷ=ノシャップ